インディーズゲームが7,000万円集めた秘訣。ミラクルポジティブ加藤氏インタビュー

目標金額の50万円をわずか開始5時間という、当時Makuakeで史上最速達成を記録したサンドボックスゲームAirship Q。クラウドファンディングの達成だけでなく、その後Cygamesから7,000万円の出資を受け話題になった。今回は元スクウェア・エニックスで異端プロデューサーと呼ばれている株式会社ミラクルポジティブ代表の加藤拓氏と、Makuakeを運営しているサイバーエージェント・クラウドファンディング取締役 坊垣佳奈が対談。クラウドファンディング成功の裏側などを聞いた。

敷居を下げ、サンドボックスゲームをたくさんの人に

坊垣:改めまして、Airship Qはどんなゲームですか?加藤:海外のインディゲームで流行っている、サンドボックスゲームと呼ばれるものです。決まった目的が存在せず、素材を集めアイテムをつくり自由に世界を構築していくタイプのゲームです。猫の姿に変えられてしまった主人公が、大空を自由に飛べる「翔船」を駆使して謎を解いていく、というストーリーです。なるべく敷居を下げて、たくさんの人がプレーできる内容を目指しています。
坊垣:海外で流行っているタイプのゲームなんですね。このようなゲームをつくろうと思ったきっかけは何だったのですか?加藤:海外では『Minecraft』や『Terraria』といったとんがったサンドボックスゲームが成功していました。少人数で売り上げがちゃんとあがっているのを見て、僕達もこういうゲームをつくってみたいと思ったんです。坊垣:Airship Qも少人数でつくられたんですよね。チームメンバーはすぐ集まったんですか?加藤:そうですね。Airship Qのメインプログラマ兼ディレクタの中嶋さんは環境シミュレータ「gumonji」を2004年に作っていて、それもあって、サンドボックスゲームをつくりたいという強い思いがあったんです。それで、意気投合して作り始めました。
坊垣:Makuakeでは大成功のプロジェクトでしたが、元々クラウドファンディングをやろうと思ったきっかけは何だったんでしょうか。加藤:ゲームの認知度をあげたり、開発して完成度をあげたりと、お客さんの声を聞きながらつくろうと思っていたのでクラウドファンディングは以前から興味あったんです。 僕が独立したときにちょうど今のサイバーエージェント・クラウドファンディング代表の中山さんがベンチャーキャピタリストをしていて、挨拶させていただいたことがあったんです。その中山さんがクラウドファンディングの会社を立ち上げると聞いて、連絡しました。

なんと5時間で目標金額達成。その秘訣とは

坊垣:AirshipQのプロジェクトはなんと5時間で目標金額の50万円を達成。当時Makuakeでは最速の記録でした。大成功した秘訣はありますか?加藤:そうですね、2つあると思っています。 1つはすでにデモがあって、実際にゲームが動く状況だったこと。動画もあったので、具体的な完成イメージが湧きやすかったんだと思います。
Makuakeのプロジェクトページに掲載されたプロモーション用のビデオ
加藤:もう1つは、主要なメンバーが企画を実現できるバックボーンをもっていたことだと思います。だから支援者も信頼して支援しやすかったんだと思います。 坊垣:なるほど。作り手への期待感ということですね。
Airship QのMakuakeのプロジェクトページ

クラウドファンディングの可能性

坊垣:私はクラウドファンディングの前は、Cygamesにいたんですが、Airship QのMakuakeでの成功をみて、なんとCygamesが7,000万円の出資。何が出資の要因になったと思いますか?加藤:やっぱりMakuakeで金額が集まっていることが目に見えたのは大きいと思いますね。あとはCygamesの経営陣に開発の様子を見てもらえていたのもよかったと思っています。 ディベロッパーって、やっぱり自分たちでつくりたいという思いがあるので、クラウドファンディングに興味もっている人は多いと思います。普通は受託をしてビジネスをするから、ゲーム業界の中でもクラウドファンディングって面白い、という話はでてきていますね。坊垣:私たちも、一つのプロジェクトに対して何千万という規模感で資金が集まるプラットフォームにしたいと思っています。まだできてはいませんが、量産するためのプロジェクトなどで可能性はあるのかなと。やはり世の中に出る前にどんなプロジェクトなのか見せる事ができたり、市場の反応が見られるのは大きいですよね。

3年半をかけてつくったゲーム

坊垣:完成予定はいつ頃でしょうか?加藤:もう間もなく開発完了予定ですが、発売まではもう少し時間がかかりそうですね。もともと長い時間をかけてつくっていて、もうつくり始めてから3年半くらいになりますね。坊垣:それはすごいですね。通常のゲームも完成までにそれくらい時間がかかるのですか?加藤:2年くらいかかるものもありますよ。ただ、普通のゲームに比べてもAirship Qは時間をかけてつくっていますね。坊垣:それくらい気合いが入っているということですよね。ゲーム完成への満足度はいかがですか?加藤:去年Makuakeでクラウドファンディングをやっていたときよりも、かなり面白くなっていると思います。マルチプレイと課金コンテンツは最初はいれられない予定だったので、Cygames様から資金調達をさせていただいたことで、以前よりも進化していますね。坊垣:完成が楽しみですね。こんな人にこうやって楽しんでほしい、というのはありますか?加藤:サンドボックスゲームって、知っていてもやっていない人がけっこういるんです。そういう人にもプレイしてもらえるように、敷居を低くしているので幅広い人にやってもらいたいですね。お子さんにも楽しんでもらえるゲームになっていると思います。

「私小説」を大切に

坊垣:これからゲームやものづくり系でクラウドファンディングを検討されている方に是非アドバイスをお願いします!加藤:そうですね。クラウドファンディングをやるときはその人自身の「私小説」を大切にしてほしいと思います。過去の生い立ちや経験の流れの中で、プロジェクトを立ち上げると納得感があると思うんですよね。坊垣:なるほど。加藤さんもサイバードやスクウェア・エニックスにいて数々のゲームを生み出してきた。その加藤さんが新しいゲームをつくる、というのだからファンは応援したいと思いますよね。加藤:そう言っていただけるとうれしいですね。何かやりたいと思ったら是非チャレンジしてほしいですし、その一歩としてクラウドファンディングも活用してほしいですね。________________________________Airship Qは今年のTOKYO GAME SHOWにも出展予定だそうです。(文:森 恵 写真:安宅 亮)

Makuake

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